愛犬の健康のためには日頃のケアが大切!重要性やポイントをカテゴリー別に解説します!

愛犬の健康のためには日頃のケアが大切!重要性やポイントをカテゴリー別に解説します!

犬を飼っていると、被毛のお手入れや爪切りなどケアをする部分が多いですよね。犬種や体質、飼育環境にもよりますが、必要なケアを怠ってしまうと健康に影響が出ることもあります。犬は、人間のように体の不具合を自分から説明することはできません。ですから、飼い主が普段から気づかってあげることが大切なんです。ところで、どこをどれくらいの頻度でケアしてあげたらいいのか悩んでしまう飼い主さんもいるでしょう。特に、犬を飼い始めたばかりの時期はわからないことが多いかもしれません。そこで、今回は愛犬に必要なケアのポイントや頻度などをカテゴリー別に解説していきます。さらに、普段用意しておくと便利なグッズについても紹介していきます。

犬種を問わず日頃からケアをすることは大切!

人間の体と同じように、愛犬の体も適切なケアをしてあげることはとても大切です。ケアをすることで健康状態を良好に保つことができますし、愛犬とのコミュニケーションもとれます。それから、ケアをしながら体を見てあげることで湿疹やケガなどの異常にも早めに気づけますよね。ところで、愛犬のケアはいつから始めたらいいか知っているでしょうか。ケアはできるだけ早い時期から始めておくことが大切なんです。ケアの種類にもよりますが、できるだけ愛犬の感情が芽生える前から始めておきましょう。

シャンプーやブラッシングなどはパピーの頃から大切な習慣の一つですが、早めに始めることで愛犬に慣れてもらうのも理由の一つです。個体差はありますが、体のケアをいやがる犬もいます。少しでもいやがらずにケアができるようにするには、感情を持つ前から慣れさせておくことが大切なんです。犬の感情が芽生えるのは、生後2カ月前後といわれています。早ければ、この時期にブリーダーやペットショップから迎えることも多いでしょう。愛犬を家族として迎えたら、早めにケアを開始しておくことが大切です。

ただし、注意しておきたいこともあります。それは、ケアをするときに愛犬を叱らないことです。ケアを嫌がったり上手にできなかったりしても、大声をあげるなど愛犬を叱ってはいけません。せっかくケアに慣れるところで叱ってしまうと、愛犬にとってケアそのものが「怖いもの」「嫌なこと」という認識になってしまうからです。その代わり、ちゃんとできたときには「よくできたね!」「おりこうだね!」とほめてあげましょう。そうすることで、愛犬にとって体のケアは楽しい時間になりますよ。

 

 

犬のブラッシングはなぜ必要なの?

犬は、大きく分けると短毛種と長毛種の2種類です。芝犬やフレンチブルドッグ、パグなどは短毛種ですが、チワワのように短毛(スムースコート)と長毛(ロングコート)の両方が存在する犬種もいます。また、ダックスフントやジャックラッセルテリアにはワイヤーヘアも存在します。そして、どのタイプでもブラッシングは必要です。では、なぜ必要なのか説明していきます。

  1. 抜け毛対策や血行促進
    プードルのように抜け毛の少ない犬種もいますが、ほとんどの犬に抜け毛はつきものです。衣服やソファーなどに犬の抜け毛がつくと困りますよね。ブラッシングをこまめにしておけば、抜けそうな毛をあらかじめ取り除くことができます。ところで、抜け毛が出ないようにするのは衣服やソファーなどの汚れ対策だけではありません。動物アレルギーの人にとって、犬の抜け毛は刺激を受けやすいからです。また、ブラッシングは皮膚のマッサージにもなりますから、愛犬の血行促進にもつながります。できるだけ1日1回はブラッシングしてあげましょう。
  2. 被毛の絡みを防いで毛ヅヤをよくする
    長毛種の犬は短毛種に比べて毛が絡みやすく、こまめにブラッシングしてあげなければなりません。パピヨンやアメリカン・コッカースパニエル、アフガン・ハウンドのような毛の長い犬種は特にブラッシングが必要です。毛が絡んでしまうと毛玉ができやすくなり、さまざまな弊害をもたらすこともあります。例えば、皮膚が引っ張られて愛犬が痛がるかもしれません。毛玉ができることで通気性が悪くなり、蒸れやすくなります。そうなると、汚れがたまって皮膚が炎症を起こすことも心配されます。愛犬の健康を考えて、ブラッシングを怠らないようにしましょう。そして、毛ヅヤをよくすることもブラッシングの目的です。

シャンプーとトリミングが必要な理由は?

ペットサロンでセットでお願いすることが多いのが、シャンプーとトリミングです。トリミングとは犬の毛をきれいに切りそろえてもらうことで、ハサミやバリカン、クリッパーなどを使います。シャンプーとトリミングの必要性や適切な頻度について解説していきます。

  1. 被毛を清潔に保つためにシャンプーは必要!
    被毛と皮膚を清潔に保つためにシャンプーは必要です。室内飼育の犬でも散歩で汚れが付着しますし、フケ対策にもなります。また、暖かい時期に注意しておきたいのがノミやマダニの存在です。予防薬を処方してもらっていれば卵を生みつけられる心配はありませんが、ノミが愛犬につかないとは限りません。シャンプーをしておけばノミの死骸などがあっても被毛から落とすことができ、皮膚を清潔に保てます。シャンプーは月に1〜2回程度が適切ですが、汚れたときにはすぐきれいにしてあげましょう。
  2. 長毛種がトリミングをした方がいい理由
    トリミングで邪魔な毛をカットしておけば、目にかかったり口に入ったりすることを防げます。また、毛が長いと、排泄したときに汚れがついてしまうのも問題です。見た目にもよくありませんし、不衛生ですよね。トリミングはファッションとしての要素もありますし、夏は短く刈り込むことで蒸れ対策にもなります。犬種にもよりますが、月に1回程度はトリミングしてあげましょう。ただし、短毛種の場合はそもそもそこまで毛の長さがないため、トリミングは特に必要ありません。

爪切りと肉球ケアでお散歩を快適に!

爪が伸びたままだと、愛犬にとっても飼い主にとってもよいことはありません。そして、爪切りと一緒にケアしておきたいのが肉球です。では、一体どのような問題が起こるのか見ていきましょう。

  1. 爪が伸びたままだとどうなる?
    人間の爪とは違い、犬の爪には神経と血管が通っています。そのため、慣れていない人は切らない方が賢明です。切りすぎてしまうと出血する恐れがあるからです。だからといって伸ばしたままにしておけば、肉球を傷つけたり割れたりしてケガの原因にもなります。また、室内飼育なら床を傷つけることもあるでしょう。犬の爪に当たって、飼い主もケガをするかもしれません。犬の爪は、散歩で歩くだけでも自然に削れていきます。ただし、それはほんのわずかで、定期的に切ってあげることが必要です。個体差はありますが、切る頻度は3週間前後を目安にしましょう。
  2. 犬にとっての肉球の役割は?
    犬の肉球は、人間でいえば靴のような役割をしています。クッション性があり地面からの衝撃を和らげると同時に、肉球で路面の状況をキャッチする役割もあります。犬は汗をかかないというイメージがあるかもしれませんが、肉球には汗腺があり、汗をかく場所であることも特徴です。といってもだらだらと流れるということはなく、緊張したときなどに微量の汗をかくといった感じでしょうか。肉球を適切にケアしてあげることも、愛犬の健康に欠かすことはできません。肉球専用のクリームでときどきケアしてあげると、柔軟性を維持できます。また、肉球の間の毛が伸びていると滑る原因になりますから、爪切りの頻度に合わせてカットしてあげましょう。

 

愛犬の口臭は歯周病かも?正しいケアは?

愛犬の口が臭うとガッカリする飼い主さんもいるかもしれませんね。臭うのは困りますが、歯石がたまっていることもあります。歯石がたまっていくと歯周病の原因になりますから、そうなる前にきちんと予防してあげましょう。

  1. 犬の歯石取りは全身麻酔が必要
    犬に歯石ができてしまうと、きれいに取るためには動物病院で処置してもらうしかありません。その場合、動かないように全身麻酔をかけるのが一般的です。個体差はありますが、高齢犬になるほど歯石はたまりやすく、その分全身麻酔のリスクも高くなります。歯ぐきに直接塗るクリームや飲料水に混ぜる液剤など歯石を取るケア商品も市販されていますが、できれば歯石をつけないことが大切です。歯石ができてそのまま歯周病に進んでいくと、歯が抜けるなどの事態にもなりかねません。
  2. パピーの頃から歯ミガキに慣れさせる
    口臭が気になる前に、できるだけパピーの頃から歯ミガキの習慣をつけておきましょう。歯ミガキは毎日行うのが理想的です。愛犬が少しでも喜んで歯ミガキをするように、フルーツ味やチキン味などの歯ミガキ剤も出ています。歯ブラシを使うと汚れを落としやすいですが、シートタイプのものを使うのもいいでしょう。また、生後6カ月を過ぎたらグリニーズを与えるのも効果が期待できます。グリニーズは獣医師も推奨しているガムで、歯石をつきにくくするなど口内環境を整えてくれます。

 

愛犬へのマッサージはリラックス効果がある?

犬にマッサージをしてあげると、人間のようにリラックス効果が期待できます。しかし、それだけではありません。愛犬にマッサージをするとどのようなメリットがあるのか、また必要性についても説明していきます。

  1. 血行促進や筋肉の緊張をほぐす
    愛犬にマッサージをしてあげた方がいい理由の一つは、健康への配慮です。血行促進になりますし、筋肉の緊張をほぐしてあげることもできます。小型犬なら、足を指先で軽く押しながら少しずつほぐしてあげるのもいいでしょう。背中の肉を軽めに何度かつまんであげるのもマッサージになります。耳の付け根も、揉みほぐしてあげるとリラックスしやすい場所です。ただ、大型犬になるとなかなかマッサージは大変かもしれませんね。難しいときは撫でてあげるだけでも全身のマッサージになります。
  2. 飼い主とのコミュニケーション
    愛犬にとって、マッサージは飼い主との大切なコミュニケーションでもあります。愛犬にとって、飼い主とのスキンシップは至福の時間といってもいいでしょう。普段から抱っこが好きな愛犬なら、マッサージもこまめにしてあげると犬のストレス解消にも役立ちます。また、パピーの頃からマッサージでコミュニケーションをとっておくと、それだけ信頼関係を築くこともできます。頻度については特に気にすることはありませんが、愛犬が自然に寄り添ってきたときにはマッサージをしてあげましょう。

あると便利!愛犬に買ってあげたいケアグッズ

最後に、あると便利な犬用のケアグッズを紹介します。愛犬の健康を考えて適切なものを選んであげましょう。

  1. ブラシは愛犬の毛やサイズに合わせて
    シャンプーやトリミング、グルーミングをペットサロンにお願いする場合でも、毎日のブラッシングは必要です。犬用のブラシにはスリッカーブラシ、ラバーブラシ、獣毛ブラシなどがあります。他にも手にはめて使えるグローブ型のブラシなども出ています。長毛種やダブルコートに向いているのはスリッカーブラシです。ブラッシングすることで、毛玉の予防にもなります。ラバーブラシは短毛種向けです。そして、毛ヅヤを出したいときは獣毛ブラシを使ってあげましょう。ブラッシングが苦手な愛犬なら、グローブ型がいいかもしれません。
  2. オーラルケアグッズは健康のための必需品
    愛犬の健康を考えるときに外せないのがオーラルケアです。一度歯石がついてしまうと、取り除くのは時間がかかります。全身麻酔はリスクがありますから、できるだけつけないよう予防してあげることが大切です。犬用の歯ブラシは人間と同じような形状のものもありますが、指先につけるタイプも出ています。歯ブラシが苦手でも口に指を入れることに抵抗がないなら、指サックタイプの歯ブラシを使ってみましょう。しかし、実際には歯ミガキが苦手な犬は多いものです。なかなか歯ミガキをしないときのために、口に含ませる歯石除去クリームや液剤なども効果が期待できます。
  3. サプリメントも愛犬のケアには大切
    グッズとは違いますが、愛犬の体調に応じてサプリメントを用意してあげるのも大切なケアです。特にシニアに入ってくると、健康面に問題が出てくることは多くなります。毎日の食事で補えない部分はサプリメントを加えてあげましょう。犬用のサプリメントは口臭予防から被毛ケア、白内障ケア、アレルギー対策など豊富です。ただし、何種類も多用するとかえって健康によくない場合もあります。また、何らかの疾患を抱えているときは必ず獣医師に相談してから与えることが重要です。

愛犬が健康で長生きをするためには毎日のケアが必要

愛犬のケアについて解説してきましたが、なぜ必要なのか理解できたでしょうか。犬を取り巻く環境は昔とは大きく変化し、以前に比べると寿命は伸びてきています。個体差や犬種ごとの寿命の違いはありますが、10歳を過ぎても元気な犬は少なくありません。できれば、愛犬とは少しでも長く一緒にいたいですよね。そのためには、毎日適切なケアをして健康を気づかってあげることが大切です。

ただし、すべてのケアを飼い主がする必要はないでしょう。例えば、シャンプーやトリミング、爪切りなどはプロにまかせた方がいい場合もあります。マッサージやブラッシング、オーラルケアなど、毎日欠かせないケアや愛犬とのコミュニケーションに必要な部分だけ飼い主が行うのも一つの選択です。愛犬が健康で長生きをするために、無理をしない範囲で毎日のケアを大切にしましょう。