犬の病気に詳しくなって愛犬を守ろう!病院の費用や保険も要チェック

犬の病気に詳しくなって愛犬を守ろう!病院の費用や保険も要チェック


食生活の変化、室内飼いの増加、医療の発達などの要因で、犬は昔よりも長生きできるようになりました。健康的なドックフードを与え、室内でしっかり体温調整をしてやれば、犬は飼い主と共に長い時間を過ごせるでしょう。しかし、寿命が延びたぶん、病気にかかるケースも増えてきています。犬の病気に詳しくなっておけば、犬に異変が起きたときに、すばやいケアが可能になるでしょう。犬の病気は種類がたくさんあるので、まずはよくある症状を押さえることが重要です。また、犬を病院に通わせたときの費用、ペット保険についての知識ももっておくのが望ましいです。本記事では犬のかかりやすい病気をランキング形式で紹介するとともに、犬の体調不良をチェックする際のポイント、動物病院の費用や保険などについて詳しく解説を行っていきます。

犬がかかりやすい重大な病気とは?


犬がかかりやすい病気とは、具体的にどのようなものがあるでしょうか。重大な病気ランキング1位としては「がん」が挙げられます。人間と同様、犬も高齢になるほどがんにかかりやすいです。がんは症状が見た目に明確にでるわけではないので、血便、血尿、ふらつきなどを見過ごさないようにしましょう。

がんは添加物が多い食事を続けているとなりやすく、ストレスも影響があります。また、排気ガスやタバコなどの有害物質もがんの要因となります。愛犬をがんから守るためには、食事や生活習慣に気を配らなくてはなりません。がんにかかりやすい犬の種類としては、ゴールデンレトリバーやパグなどが該当します。どれほどケアをしていても、がんを完全に防ぐのは難しいです。がんになってしまったときは、加工食品ではなく生の食材をできるだけ与え、体の免疫力を強めてあげてください。

犬がかかりやすい重大病気ランキングの第2位は「心臓病」です。心臓病は老犬に多いため、7歳以上の犬は特に注意しましょう。症状としては、夜中や早朝に、咳を頻繁にするようになります。一見風邪に思えるかもしれませんが、老犬であれば心臓病の可能性を懸念するべきです。呼吸が荒くなっていないか、食欲があるかどうかなどかチェックポイント。心臓病にかかりやすい犬の種類としてはポメラニアンやマルチーズなどが代表的です。

心臓病は老化現象の一種なので、なってしまうと完治はあまり期待できません。発見が早ければ食事の改善や投薬によって進行を遅らせられます。運動を制限するのも有効なアプローチのひとつです。運動が大好きだった犬が散歩を嫌がるようになったら、心臓病のサインかもしれません。様子がおかしいと思ったら、すぐに病院にいくように心がけてください。

ランキング3位としては「腎臓病」が挙げられます。腎臓病になってしまうと、不要な老廃物を排出しにくくなります。元気がなく、食欲不振や嘔吐が続くときは腎臓病を疑ってください。血尿も腎臓病の特徴のひとつです。腎臓病にかかる原因はウイルスや加齢による免疫力低下が多いといわれています。腎臓は一度悪くなると、再生が難しく、症状が一気に進むケースがよくみられます。血液検査などを定期的に行い、問題があれば早期発見できるようにしておきましょう。腎臓病は6歳以上の犬であれば、犬の種類を問わずかかりやすいです。

犬がかかりやすい重大病気ランキングの上位3つについて解説を行いましたが、そのほかにも気をつけるべき病気はあります。例えば、皮膚炎や外耳炎も犬はかかりやすいです。皮膚や外耳の部分で炎症を起こし、傷みや痒みを引き起こします。原因は様々で、感染症、アトピー、アレルギーなどが考えられます。皮膚が赤い、毛が抜けるといった症状がでたら、皮膚炎や外耳炎の可能性が高いです。また、犬が体をよく掻いたり、舐めたりしているときも気をつけましょう。

犬の行動や体に異変を感じたときは、自分で判断をせずに専門家に早めに相談するようにしてください。市販の医薬品で自分でなんとかしようとすると、かえって悪化するような事態にもなりかねません。また、重大な病気ほど早期発見が大切になることを忘れないでください。

 

 

犬がご飯を食べなかったり、吐いたりしたときは要注意!


犬がご飯をあまり食べないときは、病気のサインかもしれません。ただし、犬はストレスや老化などの理由で食欲を失う場合もあるため、そこを見極めるようにしましょう。ご飯を食べないだけでなく、水も飲まない場合は病気の可能性が高いです。歯周病、口内炎などが原因でなにも口にしたくない状態が想定されます。食欲がなく、ご飯を食べたときに吐いたときは、なんらかの消化器疾患が疑われるでしょう。代表的な病気としては胃腸炎などがあります。食事をしたあとに下痢をするようなケースも胃腸炎かもしれませんが、寄生虫による感染症も考えられるため、できれば便を動物病院に持参するのが望ましいです。

食欲がいつもよりないものの、少し残す程度であれば、数日様子をみてみましょう。元気があり、うんちの状態が悪くなければそのうち元気になるかもしれません。ご飯をほとんど食べず、ぐったりしている場合は動物病院に連れていってください。犬がご飯を食べないからといって、無理に食べさせるのは危険です。腸閉塞や胃捻転などを万が一起こしていた場合、命にかかわります。自己判断ではなく、獣医師の判断に従うようにしてください。病気による食欲不振を防ぐのは困難ですが、寄生虫による感染症は薬やワクチンが有効であることを覚えておきましょう。

 

 

寒いわけじゃない?犬が震えているときは病気の可能性あり


犬がブルブルと震えていたときは、暖めてあげるのが飼い主です。しかし、暖めているにもかかわらず、震えが止まらないときは症状をよく観察しなくてはなりません。犬は寒さ以外にもストレスやに加齢による筋力低下によっても震えやすいです。こういった要因に心当たりがあれば、そこまで気にしなくてもよいでしょう。震えというより痙攣している、元気や食欲もない場合は病院に連れていくべきです。

犬が震えている際に考えられる病気として、脳障害があります。具体的にいうと、てんかん、脳炎、脳腫瘍などがあると、神経症状として犬は痙攣を起こします。中毒症状や低血糖による震えもよくあるケースといえるでしょう。また、体の老廃物の代謝、排せつする臓器が正常に機能しなくなると、毒素が蓄積するため痙攣を引き起こしがちです。肝硬変や慢性腎不全などの病気に繋がるリスクが高くなるでしょう。その他にも、犬は痛みが原因で震えることもあります。例えば、椎間板ヘルニアになると犬は痛みがあるので動かずにブルブル震え、飼い主に異常を伝えるのです。この行為を主訴といいます。

脳障害が原因のケースでは激しく痙攣を起こすことがあります。そうなったときは犬を部屋の真ん中に移動させ、クッションなどのやわらかいもので囲むようにしましょう。痙攣を起こした際に、近くになにかものがあるとぶつかって怪我をする恐れがあるためです。中毒症状が発生し、震えているのであれば、家庭での対処はできませんので、一刻も早く病院に連れていくしか手がありません。低血糖は犬に糖分を与えることで症状の緩和が期待できます。犬が痛みにより震えている場合、どこが痛いのかチェックしたくなるのが飼い主の心情です。しかし、むやみにさわると痛みによる防御反応によって噛みつかれる危険があるので注意してください。

脳障害に関しては、なかなか予防するのが難しい面がありますが、中毒や低血糖は食べ物に気をつければ、ある程度予防できます。中毒物質を摂取しない、糖分を定期的に取るなどしていきましょう。椎間板ヘルニアなど痛みを伴う病気は突然なってしまうので予防しにくいですが、犬を太らせない、首や腰に負担をかける運動を避けるなどが対策になるかもしれません。

 

 

犬の様子がおかしいときは獣医師に電話で相談してみよう


犬を病院に連れていくかどうかの判断は意外と難しいもの。なぜかというと、犬は少しぐらいの体調不良であれば、飼い主から隠そうとするからです。野生で生き残るためには弱みを敵にみせてはならなかったため、その本能がまだ残っている犬は少なくありません。犬はただでさえ喋ることができないので、隠されると飼い主は体調不良なのかどうか、余計わからないでしょう。犬を病院につれていくべきかどうか迷ってしまうシーンが多くなるのも当然といえます。そのようなときは獣医師に電話で相談をするのがおすすめです。

獣医師に電話相談できるサービスはいろいろとあります。なかには365日24時間対応しているところもありますので、夜中の緊急事態のときも安心です。かかりつけの病院が空いていない時間帯にアドバイスを受けられるのは非常に助かります。直接診てもらうわけではないので、できる内容に限りはありますが、応急処置ができるだけでもだいぶ違うでしょう。もちろん、病院にいくべきかどうかの判断もしてもらえます。

電話サービスは基本的に料金がかかります。料金はサービスによって変わりますが、とある電話サービス会社では1分300円の設定です。30分電話すると9000円ですので、動物病院の診療費を上回ってしまうでしょう。この価格は決して安くないかもしれませんが、いつでも利用できる点を踏まえると高くはないと感じる人も少なくないようです。雑誌を定期購読することで、電話サービスを無料で受けられるところもありますので、定期的に電話サービスを利用する人はそちらを選ぶのも悪くありません。

 

 

動物病院の費用について


動物病院に連れて行くと、診察料や処置料が必要です。重症になると、手術代や入院費もかかります。これらの病院代は病院によって異なることを覚えておいてください。日本の動物病院の料金は全国で統一されていません。料金の仕組みがしっかり決まっていないので、個々の動物病院の考え方に大きく左右されます。診療料金はもちろん、同じ薬を処方するときでも、価格は病院によって違うのです。動物病院の基本料金はやや高い傾向にあるので、行こうと考えている病院の料金はよく調べておきましょう。安ければよいというわけではありませんが、あまりにも高すぎるところは考えものです。

 

 

病気になってからでは遅い?ペット保険に入ったほうがよい理由


ペット保険と聞いても「あまり利用する機会はないだろう」と思ってしまう人は多いでしょう。しかし、実際に犬を飼ってみると、病院に連れていく機会は相当あることに気がつくはずです。平成27年度に実施された日本獣医師会の調査によると、最近1年間の間で病院に犬を連れて行った回数は平均7回以上というデータが出ています。7回以上も病院に連れて行っているにもかかわらず、それらをすべて自己負担してるとなるとかなり高くついているでしょう。

保険で安くなる金額は保険会社次第ですが、例えば椎間板ヘルニアにかかったとしましょう。とある動物病院によると椎間板ヘルニアの診療費は手術1回、入院6日で約34万円でした。保険に入っていれば、9割以上保証されるプランもあるので、その場の自己負担額は3万4000円ほどになります。手術など大きな費用がかかるときほど、保険のメリットは大きいです。

ペット保険は健康でなければ基本的に入れません。重病になってからでは遅いのです。経過観察中や治療中の犬は保険の対象外となるので、入るのであれば早めに決心する必要があります。病気が治ったとしても、その後保険に入れるかどうかは患っていた病気などによるため、必ず加入できるとは限らない点にも注意です。病気が完治後、健康状態を数カ月確認したうえで、加入できるかどうか決まります。経過観察からしばらく時間が経ち、現在の状況がよくわからないときは健康診断を受けるのがおすすめです。健康診断を受ければ、現在抱えている問題が確認できるだけでなく、将来的なリスクもみえてくるでしょう。重大な病気が健康診断で見つかるケースも多いです。

健康なうちにペット保険に入ったから安心、と考えるのではなく普段の健康管理は油断なく行うようにしましょう。犬は種類によってかかりやすい病気が変わるため、愛犬に合わせて食事をはじめとした生活習慣はしっかり整えておくべきです。

病気対策は飼い主の務め!愛情を持って日々異変をチェックすることが大切


飼い主は愛犬にいつまでも元気でいてもらいたいものです。犬の病気は発見が早いほど、治る見込みが高くなります。食欲がない、頻繁に震えるなどしたときは、状態をよく観察するようにしてください。犬がなりやすい病気を理解し、初期症状がでたらすぐに病院へ連れて行くのが理想です。

ただし、症状を素人が確実に判断するのは難しいので、獣医師に電話相談できるサービスを利用するのもひとつの手段といえます。定期的な健康診断や予防接種などで動物病院を利用する機会は意外と多いですので、動物病院の費用はあらかじめ計算しておきましょう。もしものときにそなえ、ペット保険に入るのも検討の余地があります。犬と一緒に末永く楽しく過ごすためにも、犬の病気対策は万全にしておきましょう。