ミニチュアピンシャー
小さいドーベルマン!
とよく言われるミニチュアピンシャー。
でも面白ことに、ミニチュアピンシャーの方が歴史が古いんですよ!
ミニチュアピンシャー側からいえば、
「ドーベルマンがワシらに似とるんじゃい!!!」
「おっきいミニチュアピンシャーがドーベルマンじゃ!!!」
ってなところでしょうかね。
一昔前までは知る人ぞ知る犬種でしたが、最近では街中やすれ違う車の車窓からひょっこり顔を出している姿をよく見かけるようになりましたね。
そんな小さいドーベルマン・・・じゃなくてミニチュアピンシャーの魅力に迫っていきましょう!
【特徴と魅力】
ミニチュアピンシャーの魅力はやはりあの見た目でしょうか?!
あの細身で筋肉質、スタイリッシュでスマート!
ハクニー歩行と言って脚を高く上げてゆっくり歩くのがまるで馬のように優雅なんです!
小さいドーベルマンというよりは小さなディープインパクト!
ドラえもんにスモールライトで小さくされちゃったのかな。
って思うほど凛々しい姿は圧巻です!
昔のドイツではどんどん小さくしてポケットサイズになるほど小さくしたこともあるらしいです。ただ美しく可愛いこのミニチュアピンシャーは誰にでも飼えるというわけではありません!ある程度躾をしたことがある飼い主でないと自分勝手でいうことを聞かないワンちゃんになってしまい取り返しがつかないことにもなってしまいます。
頭の回転も早く学習能力も高く活発なのでとても楽しい家庭犬ですよ!家族と過ごすのが大好きなのでとても可愛いです!ただ家族以外には距離を置きやすいので社会化訓練が特に必要です。
【歴史】
小さいドーベルマンではありません。祖先はスカンディナビア諸国で飼われていた犬種とされていて数百年の歴史があります!祖先はヘルピンシェルだとも言われています。原産国はドイツです。
もともとはドイツの農場で何でも屋さんとして特にネズミ捕りとして活躍していて、よく吠えるため番犬としても働いていたんです!
小さいドーベルマンとよく言われていますが、実はドーベルマンよりも歴史が古い犬種です!
正確な情報ではありませんが、テリア・ダックスフンド・イタリアングレーハウンドを掛け合わせたという説もあります!前駆体はジャーマンピンシャーと言われています。
【名前の由来】
ピンシャーというのはドイツ語ですが、つまむという意味のpinch(英語)、pincer(フランス語)に由来しているのではないかと言われています!ネズミなどのを追いかけてつまむという意味から来てるのでしょうか・・・
ドイツではピンシャーはテリアのことを指しますのでテリア気質なのも納得ですよね!またドイツでは子鹿を意味するレイピンシェル、超小型を意味するツベルクピンシェルとも呼ばれています!
【外見】
- 体高:25.5〜32cm
- 体重:4〜5kg
- 耳の形:ピンと立っている立ち耳タイプと垂れているタイプがいます。慣習的に断耳をしていましたが家庭犬ではしない風潮になっています。
- 体格:体系はスクエアで、体長と体高がほぼ同じ長さです。手足は細長くよく引き締まった筋肉質でバランスのよい体型をしています。
- 頭部:スカルは広く平らでマズルは深く広い。スカルの長さとマズルの長さはほぼ等し区なっています。
- 尻尾:昔は断尾されていたが家庭犬ではしない風潮になっています。本来は他の犬と変わらず長い尻尾があり、背中のラインよりも高く掲げられます。
- 被毛:短毛のシングルコートです。
【性格】
非常に好奇心旺盛!というのがミニチュアピンシャーの特徴ではないでしょうか。とてもエネルギーに溢れていて運動が大好きなワンちゃんです!やや人見知りな部分もあり、最初は懐きにくいかもしれませんが愛情を注げばかなり懐いてくれるようになりますよ!
怖いもの知らずなところもあって、大型犬にでも平気で立ち向かう勇敢さんも持っていますので、見た目こそ華奢ですが番犬としても活躍します!
【種類】
ミニチュアピンシャーはカラーバリエーションがあります!ジャパンケネルクラブにて認められているものが3種類です。単色とバイカラーが2種類、合わせて3パターンですね。
- 単色:基本的には赤〜茶色の間でのカラーバリエーションとなっています!ディアー・レッド、レディッシュ・ブラウン〜ダーク・レッド・ブラウンと似たような色で少しずつ違う赤茶色です。
- ブラック&タン:ブラックとタンの2色で構成されます。ブラックがベースのカラーで、タン色の斑が所々あります。斑は濃くて鮮明な色をしているほうが良いとされています。基本はブラックですが、目の上・喉の下側・パスターン・足・後脚の内側・尻尾の付け根にタンの斑がつきます!胸には 2つの三角形があります。
- チョコレート&タン:②のブラック&タンのブラック部分がチョコレートカラーをしています!タンの部分についてはブラック&タンと同じで、ベースカラーがブラックかチョコレートかの違いですね!
【寿命】
一般的に犬は人間よりも寿命は短くなっています。生まれてから1年で犬は人間でいうと高校2~3年生の年齢になっています。そして小型や大型などは関係なく24カ月が人間でいう24歳という考え方が一般的です。その後、人間界換算でおおよそ1年に4歳ずつ歳をとると言われています。
ロビンウィリアムズが主演のジャックという、通常の4倍で歳を重ねてしまう早老症をテーマにした映画がありましたね。つまりあれです。犬はジャックです。ミニチュアピンシャーの平均寿命はと言いますと、12〜14歳くらい。基本的には大型犬に比べて小型犬の方が長生きする傾向があります。大は小を兼ねると言いますが、寿命に関しては違うみたいですね。
ペット保険会社のアニコム損保による犬種ごとの平均寿命ランキングを参照すると、ミニチュアピンシャーは13位で平均寿命13.6歳でした!比較的長生きワンちゃんですね!ギネス認定歴代最高長寿記録は見つかりませんでした。
【希少性】
カラーによって若干の値段の差はあるものの、特に希少性が高いわけではない犬種ではないです。
【飼う時にジャックラッセルテリアを選ぶポイント】
前提として、フィーリングが合うことが1番ではあると思います。あだち充先生の「タッチ」と言う漫画のワンシーンで、
「女には母性愛というものがあってだな、時には男の欠陥が強力な武器になることだってあるんだ!」とありますが、まさにこの通り!
欠点があるからこそ可愛い、と言うことも往々にしてあるのです。なので、良いポイントを全て満たさないと悪い犬!だとは思わないようにくれぐれも注意してください。
- 健康状態
健康状態は遺伝することもあるので、親犬に会えるのであればまずは親犬の健康状態を確認してみましょう!ワンちゃんの健康状態を見る上で、目・鼻・口・耳・体格・尻尾・肛門・被毛・皮膚はチェックした方がいいですぞ!いくら見た目が可愛くても何か疾患があったり、身体が弱かったりすると飼った後大変な思いをしてしまいます。それでも可愛がってあげられる覚悟があるのであればいいですが、こんなはずじゃなかった・・・とならないようによくチェックしてくださいね!それがお互いのためです。目
目が透き通っているか、目ヤニは出てないか、見つめあってみて目の中に生命力が宿っているかどうか、逆にあまりにもギラギラしすぎていないか、確認してみてください!反応の早さで臆病なのか活発なのかなどがわかると思います!
鼻
鼻水が出ていないかは確認してみましょう!また多少の湿り気があることも確認するといいですよ!
口
口臭はないか、歯茎は綺麗なピンクをしているかの確認をしてください!
耳
耳の中が変な臭いがしないか、耳垢はないか、耳の中は綺麗なピンク色をしているか、音に反応するかの確認をしてください!
体格
ミニチュアピンシャーは馬のようなハックニー歩行をします。関節がしっかりしているかは確認してください!立ち姿をみて四肢でしっかり凛々しく立っているか、肉球がきれいな黒色で弾力があることを確認したり、関節は弱くなさそうか確認です!運動量も多いので抱っこした時にずっしりとしっかりしていることも確認してくださいね!
尻尾
尻尾を振って喜ぶ反応はあるか確認です!生後間もなく断尾することもあるのでその時は尻尾はありません。
肛門
肛門をチェックして汚れがないことなどを確認してください!
被毛
被毛のハリや艶の良さは健康状態を判断する材料となります!
皮膚
皮膚にかさぶたや湿疹はないかの確認です!皮膚疾患を持っている子犬もいますので!
このように可愛い見た目だけにとらわれず、じっくりみてみてくださいな!
- 犬の性格
性格というのは一目じゃなかなかわかりづらいものです。ミニチュアピンシャーはとてもエネルギーに溢れ好奇心が強いワンちゃんですが人見知りをするので最初は愛想がないこともあるかもしれません。とは言え、子犬で初対面ではそこまで判断するのは難しいですよね。抱っこして吠え続けたり、噛んだり、あからさまに嫌がる行為がないかどうかは一つの性格の判断になると思います!ただ子犬で初対面であれば犬も警戒することもあるので、慣れれば吠えないのかどうか、もじっくり見定めるといいです!どんなに外見がいいと言っても、内面が凶暴で手がつけられないとなると飼ってから後悔することになりかねないので、買う前に相性をしっかり確認してくださいね! - 親犬について
親犬を見ることによってある程度どんなミニチュアピンシャーちゃんかを判断することができます。ただ、ペットショップで親犬を直接見ることは難しいので、ブリーダーさんから直接購入するのも一つの手です。 - 伝染病予防ワクチンの接種の有無
ワクチンはいつ、何回打ったらいいか?これは様々な意見があって判断に困ります。
が、しかし!
生後45~60日前後に最初のワクチンを打っているかどうか、この確認を必ずしてください。重要なのは、引き渡し前にブリーダー段階で必ず1回目のワクチンを接種していることです。まずはここさえきちんと守っていれば感染症で死ぬということはまずないだろうと考えていただいて大丈夫です! - 血統書
血統にこだわる方は、JKC(ジャパンケネルクラブ)が定める血統書の規定に当てはまると間違い無いですね。父や母、その前の祖先が良質な犬であると値段はより上がる傾向があります。いわゆる馬でいうサラブレッドってやつですね!参考までにJKC(ジャパンケネルクラブ)が規定する一般外貌をご紹介します!
ミニチュア・ピンシャーはジャーマン・ピンシャーを小さくしたような外貌であり、矮小した外観という欠陥をもってはいない。優美なスクエアな体躯構成は短いスムース・コートによって明確である。
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【育て方のコツ】
ミニチュアピンシャーはとてもエネルギッシュ!かなりの運動量を必要としてます!
それはもう中型犬並みと言われるほどなんです!
たくさん屋外で遊んであげることのできる飼い主さんに向いていると言えるでしょう!また非常に賢いのですが、躾をしっかりしないということを聞けない乱暴なワンちゃんになってしまいます。
子犬から育てるポイントとして、
社会性の獲得、トイレ練習、お留守番のさせ方
この3つが大切ですね!
- 社会性を獲得させる
ミニチュアピンシャーは知的で賢いのできちんとしつければ良き相棒となります!ミニチュアピンシャーはリーダーと認めた人には忠実に従いますので、頑張ってください!散歩で他の犬や飼い主以外の人間、またはこの世にある全ての物や音などに慣れさせて、警戒心を少なくしてあげてください!犬の最初の1年は人間でいう18年に相当するのでそう考えると今後を決定するような重要な時期であることが想像できますよね!
子犬の頃から人間の世界での常識として「良い・悪い」の判断ができるように、また一人でも生活ができるように教育することはとても大事です。ケージの中で一通りの生活ができるようにしつけてあげるとその後のしつけも楽になります!ダメな行動が出た時は心を鬼にして無視するのもしつけの一つです。ミニチュアピンシャーは賢いので、「これはダメなんだな」ということを理解できます。頑固なところもあるので時間がかかるかもしれませんが根気強くしつけてあげてくださいね!その代わりよくできたときは思いっきり褒めてあげてくださいね!できなかったときはガミガミ怒らず、できたら褒める、できたらおやつをあげる、という風に考え方をシフトしてください。散歩は社会性を培うためにもっとも有効な手段と言っても過言ではありません!たくさんの人や犬と会わせて社会性を養いましょう! - 上手にお留守番をさせるために
ミニチュアピンシャーはエネルギッシュでたくさん運動したい犬種、そして意外に甘えたがりなので、できることなら長時間のお留守番はさせて欲しくはないです!
が、致し方ないこともありますよね。
お留守番に慣れさせるために、子供の頃からケージの中で生活する癖をつける、というのは一つの手です!1人でお留守番の時はなるべくケージに入れて安全性の確保に努めてください!屋根があるケージの方がいいですね!クレートの中でも夜眠れるように訓練するのもいいと思います!そして短時間一人で過ごす、ということを経験させてその時間を徐々に増やしていきましょう!ケージの中に閉じ込めるのはかわいそうと思う方もいるかもしれませんが、もともと犬は狭いところを寝床にしていた習性があるので特に問題ありません!
ただ、分離不安と言って、日頃ベタベタとして甘やかし過ぎていると、一人になった時寂しくて寂しくてお留守番がうまくいかないことがあります。どんなワンちゃんでもずっと長時間一人でというのはとても可哀想ですし、ストレスも溜まってしまいます。ケージは自分にとって部屋であり、とても落ち着く空間だということを認識させるのです!ケージのなかで食事をし、トイレをし、睡眠も取れれば、お留守番の時も静かにケージの中に入れるようになります!そして大人しくしていれば、帰ってきたご主人が可愛がってくれるということを理解させればとてもいい子な犬になると思います!食事も人間と犬は別物であることを学ばせ、言うことをきちんと聞いた時にご飯をあげる、と言うように徹底してくださいね! - トイレの練習
人間でも下のお世話というのはあまりいいものではありません。部屋中に排泄されてはたまったもんではありません!ですのでトイレの躾はなるべく早く始めましょう!基本的に子犬の時に躾けるのが一番いいです。まずは寝床の近くにトイレを設置して覚えさせましょう。最初のうちは失敗することも多いですが、頭ごなしに怒らず、地道に一緒に成長していくつもりで優しく見守りましょう。まずは大きめのトイレシートから練習していくといいでしょう!汚れたままのシートだと失敗しやすいので、綺麗な環境を保ってくださいね!できたら思いっきり褒めてあげてください!ただ、そもそも犬は寝床から遠いところでトイレをしたい生き物なので、なるべくベッドからトイレを離してあげると失敗も減ると思います!また、トイレには起きたあとや遊んだあとが出やすいと言われていますので、飼い主がタイミングを見て誘導してあげるのもいいです!
【遊び方】
ミニチュアピンシャーはとても運動量が多いのでうまくしつけないと散歩時に飼い主が犬に散歩をされてしまうという悲劇が起きます・・・(笑)歩いていて飼い主が突然止まってもそれでも勝手に進んでしまうようではリードを引っ張ってよくないことをしつけてあげてください!
遊びが足りないとストレスが溜まってしまうかもしれないので、散歩の時間を30分以上したり、家の中でも遊んであげたりと軽く運動をさせてあげてくださいね!ただミニチュアピンシャーは足が細いので関節に負担がかからないように、高いところから飛び降りさせないようにしたり室内の床を滑りにくいものにしたりと工夫するといいです!どんな遊びをしようとも主導権はきちんと飼い主が持ってくださいね!そうしないと自分の方が上だと勘違いしてしまい、遊びの主導権が犬になってしまい飼い主が疲れてしまい本末転倒になってしまいます。遊びはメリハリをつけて、ここまで遊んだら終わり、というように時間で区切るのもいいです!
良い関係を築いてくださいね!
おやつをあげたり撫でてあげたりするのもコミュニケーションという意味で素敵な遊びですよ!甘えん坊で人懐っこいので飼い主と触れてコミュニケーションを取ることで幸せな時間を過ごせるのでストレスも減るでしょう!ただ、甘えさせすぎて分離不安にならないように適度な距離感を持って接してあげて下さいね。
褒める時に合わせておやつをあげたり撫でたりしてあげてくださいね!
【お手入れ】
ミニチュアピンシャーは短毛でスムースのシングルコートです。ですので抜け毛が少ない犬種です!
ダブルコートの犬種と比べて抜け毛は多くはありませんが、健康維持や被毛の艶の維持のためにも可能であれば毎日ブラッシングしてあげてください!トリミングの必要はありません!被毛もスムース、ラフ、ブロークンと3種類ありますが基本的には頻繁にブラッシングしてあげてくださいね!
このように毎日お手入れが必要なものと、定期的に必要なものがあります。
毎日するお手入れ:ブラッシング、目やにのケア、歯磨き
定期的なお手入れ:シャンプー、耳掃除、足裏のケア
【病気】
ミニチュアピンシャーがかかりやすい病気として以下のものが挙げられます。
大腿骨頭無菌性壊死(レッグ・ペルテス)
膝蓋骨脱臼
淡色被毛脱毛症
パターン脱毛症
椎間板ヘルニア
【価格の相場】
ミニチュアピンシャーの価格は性別、健康状態、年齢、血統、毛色などによって前後していきます。かなり良い血筋であるなど、特別なものが無い限りはおおよそ15〜25万前後で幅があります。メスやタンの毛色のものは値段が高いです!ペットショップなのかブリーダーから直接なのかによっても値段が前後してきます。
年間費用としてはご飯代・医療費・お手入れ用品・トイレ用品でおよそ15万程度です。